淡色の君と、透明なセカイ

「結構深かったわ、ごめん」


「いいって、別に」


「女子、苦手だしさー‥‥‥‥‥」


「は?」


「嫌味じゃなくてさ」


「まぁ、そっか」そうもなるか、と納得したような表情で、またノートに視線を移した。


「大変だな、お互い」




「‥‥‥‥ありがとう」


「あん?」なにが?と顔を上げる。


「いずみんの良いとこ、こういうとこだと思う」


「バッ‥‥‥‥なに言ってんだよ!!」恥ずかしいだろ!!と少しだけ顔が赤くなる。



薄桜色が、少しだけ濃くにじんだ。

やっぱり、きれいな色だな‥‥‥。



「あの‥‥‥」


「「ん?」」


「私、居ちゃだめでした?」


「なんで?」


「だって、女子苦手なんですよね?」


「でも、シノと麻ちゃんは平気だから」と笑顔が返ってくる。