淡色の君と、透明なセカイ





「よっし!!やるぞ!!」

そう言って、図書室のパソコンの前に立ったのが、10分前。



「助けてー‥‥‥‥」10分後には、力を使い果たしていた。


「大丈夫ですか‥‥‥‥!?」


「もうムリ」と私に寄りかかってくる。


「パソコン苦手ー‥‥‥‥」


パソコン、私も苦手‥‥‥‥。




「どしたの?」寄りかかられてしまって動けなくなっていると、近くで本を読んでいた桜庭君が来てくれる。


「なんか、分割しようとしたら変な風になっちゃって‥‥‥‥」


「あ、これかー」分割するの?と笑菜ちゃんの描いたレポートの設計図を見る。


「そうー‥‥‥」なんか分かんなくなっちゃってー、と私の肩に顎を乗せてくる。


重い‥‥‥。





「____これでい?」数秒後、画面から顔を上げて言う。


「おー!!!!」ありがと!!ときらきらの笑顔が弾ける。

ふわ、と黄色が浮かぶ。



「あの‥‥‥」


「んっ?」


「もしかしたらここのところ、力になれるかもしれないです」