「前のとこ、1年のときからコースが別れててさ」こっち来てから、範囲全然違うことに気づいて‥‥‥‥と苦笑する。


「へー。専門?」


「そーゆー訳じゃないけど、受験の時から別れてた」


「へぇ」そんなとこもあるんだな、と言いながら、袋からポッキーを奪っていく。


「ちょっとー」


「バレたか‥‥‥‥」




「いつからやる?」


「奏、結構やる気じゃん」

 
「早めのがいいかなって」

 
「あーもー。なんか、テスト考えるだけで憂鬱ー!!」なくなればいいのに!!と残ったポッキーをバリバリ噛み砕く。


「どこでやる?」


「学校が、1番いいのでは‥‥‥‥」部活のない日とか。


「雪すごいもんね」と桜庭君が窓の外を見る。


「1年のうち、ほぼ雪だよこっちは」


「らしいね」聞いたことある、と相づちを打つ。


「4月とか、普通に残ってるし」


「まじ?」