「なんだろ、こう、世話が焼けるやヤツなんだよ」


「へぇ」


お人好しだな、と思う。





「____ありがとな」


「さっきからそればっかじゃん」どういたしまして、と返しておく。


「‥‥‥‥そういうこと、どこにでもあんだね」


「____なにが?」バス停で買ったペットボトルの水を飲みながら言う。


「自分がきっかけで、離れていくのって、ほんと、悲しいっていうか」


「そうだな」






「俺も、そう‥‥‥‥‥‥だったし」






現在形にはしたくなかった。

この人達を、失いたくないから。



____でも、どうなるか分からない。



その不安がいつまでも消えなくて、底の方に引っ掛かる。






「‥‥‥‥そっか」ごめんな、が隣で響く。


「なんで」


「そういうの、思い出させて」


「や、いいよ」こっちの話だし。と笑っておく。