「男友達?が結構、多いみたいでさ。そういうの」


「それって、彼氏じゃなくて?」


「や、知らんけど」あんまりそういう話題にするな、とでも言いたげな雰囲気。


「ごめんごめん」


「やっぱほら、金目当てっていうの?」そーゆーので来るヤツもいるかなって。とスマホに目を向ける。


まあ、なくはないかもしれない。







「サク、結構衝撃受けてたみたいだったからさ」そう言ってもらえて安心したわ、と笑う。


「よかった」


「お嬢も、聞かないで階段降りちゃうしさー」


「結構行動派だよね、シノは」



あのときは、いつもの彼女が嘘みたいだった。

もしかしたらなにか、見えたのかもしれない。






「お前らで、ほんとよかったよ」これで安心できる、とでも言いたげな表情(かお)してる。


「ちょっと、肩の荷下りたわ」


「そんなに言うなら、守ってあげればいいのに」


「まぁ、それが一番なのかもしれんけどな」いろいろあんのよ、と笑う。