「‥‥‥‥‥‥‥‥もう、いいです」


「ごめんってぇぇ‥‥‥‥!!」背中洗ってあげるから!!と申し訳なさそうにする。


「‥‥‥‥‥‥いえ」



____だって。
こんなに差があるなんて思ってなかったんだ。

ちら、と横目に彼女を見る。




「‥‥‥‥‥‥やっぱ無理です」


「ごめんって!!やり過ぎたってー!!!!」涙目で訴えてくる。


「自分で洗うので‥‥‥‥‥‥」ばしゃ、と湯船から出て、洗い場の椅子に腰を下ろす。


なんとなく恥ずかしくて、タオルで前を隠す。





「____シノちゃんってさぁ」

髪を洗っていると、右側から声が掛かる。



「なんですか」


「家だと、普通なんだね」


「え‥‥‥‥‥‥?」


「や、なんか、家でも敬語なのかなと思ってたから」あたしらには、ずっと、敬語じゃん?と湯船の縁から顔を覗かせる。


他人(ひと)と話すの、緊張しちゃって‥‥‥‥‥‥」


「別にいいんだけどさ、」なんか、普通の子なんだなぁーって思った。と黄色い声で言う。


「普通‥‥‥‥‥‥」


そう、なのかな。