「お嬢は?」


「私は、なにか悩みがあるのかと‥‥‥‥‥‥」


「んだよー、2対1じゃんか」負けた方がお菓子奢りってことで、と付け加える。


「えっ‥‥‥‥!?」なにか持ってくものあったかな‥‥‥。


「いいよ、買っとくし」と桜庭君が助けてくれる。


「お、まじ?ラッキー✨」




「____ごめん、お待たせ!!なんの話ー?」


「おせーよ、言い出しっぺが」


「ごめんごめん、先輩と家の前で話し込んじゃって~」なかなか返してもらえなかった、と申し訳なさそうに言う。

珍しく、声が少し暗い。



「用事あるのに、新たに用事作んなよ‥‥‥‥」言ってから、今めっちゃ韻踏んでなかった?と上機嫌になる。


電話越しなのに、どや顔が見える。



「部活ですか?」


「うん、さっき終わったとこ」


「麻ちゃん、家近いもんね」


「そうなのー、遅刻しても5分で着くよ!!」いいでしょー、と自慢してくる。