「――――なんでよ」 
 
絵馬を掛けに行った2人の背中を見送りながら、
少しずつイライラしてくるのが分かる。



「別にいいだろ」


あたしがぶつけた言葉を拾って、のんびりと答えが返ってくる。

なんか、余計にイラつく。



「あれを結びに行かなくたって、お願いは叶うよ」と言うけど、あくびで台無しだ。




「そんな焦らなくたっていーんじゃねーの?」


「だって‥‥‥‥‥‥」


「なんだよ」


「‥‥‥‥‥‥別に」


「あんま気張ると、身体に毒だぞ」


「分かってるって‥‥‥‥」




____あたしが結びたかった。

なんかそういうの、ご縁がある気がするから。

だって、あの絵馬あたしが買ったんだし。


____あたしのお願い、だし。





自分でいろいろ、したいのに。