「だって、知られたら叶わないんでしょ?」


「言わなきゃいいだけだぞ」


「えっ!!?」それを先に言って、と涙目になる。




「____ま、いっか」笑菜ちゃんを無視して、泉君がペンを取る。

桜庭君と私も、順番に空いたところに書いていく。

みんなで書き終えたら、本当に寄せ書きみたいになった。




「どしたの?」


「なんか、寄せ書きみたいだなぁって‥‥‥」


「どまんなかにがデカく書いたせいで、余計にそう見えるよな」


「なんか、感動しちゃって‥‥‥‥」


「____だってさ」


「結果オーライってことで!!」


「お前はもうちょっと他人の迷惑とか考えろよ」巻き込みやがって、と言うわりに、なんだか楽しそう。


 




「____シノちゃん、これでよかったの?」

私の書いた、『色々頑張れますように』を映しながら、彼女が言う。



「‥‥‥‥‥‥?」


「なんか、もうちょっとあったんじゃないかなー、って」


「別に、具体的じゃなくてもいいんじゃねーの?お嬢は謙虚だからな、お前と違っ‥‥‥‥‥‥ひぇ」笑菜ちゃんがほっぺたを掴んでいる。