「余所者じゃん、俺って」
「だから、ちゃんとやってけるかって、ちょっと不安になったり」
「____俺も、シノと同じだなぁって思うよ」
「桜庭君は、たくさん考えてるんですね」
「え」
「なんか、少しだけ、ほっとします」
「一緒に、頑張れる気がして‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥」
「あ、すみません、なんか、変なこと言っちゃって‥‥‥‥‥‥」
「ううん、ありがと」ふわ、とはちみつ色が浮かぶ。
「なんか、ちょっと楽になった」
「‥‥‥‥‥‥そうですか」
色々、あったんだなぁと思うけど。
それを今、聞いてしまっていいのか、迷う。
笑菜ちゃんにあんなことを言っておいて、気になるのは私も同じだ。
「戻ろうか」
彼がそう言って、空になった紙コップを近くのごみ袋に捨てた。
「____そうですね」