放課後。
今日は紅葉と楓と風雅は白虎神社の敷地内にある栗の採取をする予定だ。

神社に着くとすでに氷空もいたようで美晴と仲良くなったのか楽しく話しをしていた。
猫たちは他の参加者たちに人気なようで遊んでもらっていた。

「氷空様、こんにちは」
「楓さん、お手伝いに来ました。あと僕のことは氷空と呼び捨てで構いませんから…」
「じゃあ氷空、今日はよろしくお願いします」
楓と氷空はお互いに見えない距離はあるものの仲良くしょうとしていた。

紅葉たちはジャージに軍手と準備万端だ。



「いい感じに落ちてるじゃん!」
神社は広いので手分けをして拾う。

楓と氷空を2人っきりにし紅葉と風雅と美晴の3人でせっせと拾う。

猫たちも参加?してくれて落ち栗をボールのように転がしたりツンツンしたりしていた。


『栗はなんのために拾うの?モンブランってやつにするの?』
「違いますよ。ハロウィンのパーティーの料理にするんです。栗以外にもドングリや松ぼっくりはクリスマスの飾りにしたり」
『くりすます?』
「ハロウィンみたいに12月の下旬にパーティーしたり贈り物したり恋人や家族で過ごしたり人それぞれですよ」
「年末年始はウチは忙しいからクリスマスは毎年できないけどね…」
美晴が説明すると紅葉がゲンナリした。家族全員揃うのは嬉しいけど年末年始の神社はめちゃくちゃ忙しい。

『そっか…楽しい島で何よりだ』


栗拾いをしていると野生の鹿が現れ、栗やドングリを持っていく。他には熊や狸も現れ同じように栗やドングリを持って行く。

野生動物たちにミケの子猫のパフェは友好的にし茶トラの子猫の虎次はシロコの後ろに隠れ怯えていた。

「あ、あの熊にドングリたくさんあげて!子供いるわ」
「うん!はいどうぞ〜」
紅葉に指示され採取したドングリを渡す美晴。


『うんうん。動物たちとも共存していて関心関心』「動物は神の使いだから大切にしろって教えだからね。アンタが作ったの?」
『うん。オレも神獣だからね〜シロコたちのように動物を神の使いに指名するからだね』

「ムクちゃんとミクちゃんを見てから鹿の可愛さがわかった気がする!」
「うんうん。お尻モフモフだし尻尾がピーンって立つの面白いよね!触りたい!」

『後ろに行くと蹴られるしマダニがいるから駄目だよ〜』
すかさず注意する風雅。


『オレは紅葉と色々やらしい意味で共存したいなっ!』
「するか!」
後ろから紅葉を抱きしめる風雅に紅葉は栗のトゲトゲを投げつけた。






「マジでうぜぇ」
「あいつさえいなければ…」
「相手にしてくれたのに!」
「許さない」

先日、紅葉に絡んで来た4人組も風雅目当てに参加していた。
風雅と紅葉がいちゃつく姿にイライラを募らせた。

「奇遇だな」
「俺たちも白虎が邪魔だったんだよ」
「手を組まねぇか?俺たちは紅葉が欲しい、お前らは白虎が欲しいんだろ?」

突然小さな声で話しかけられると男たちはアヤカシだった。紅葉が狙いのようだ。

「誰が手に入れるかは後でいい。まずは引き離そうぜ。力を合わせようじゃないか!」
「…いいわね」

アヤカシと女性たちは手を組んだ。