◇
その日の夜、俺は母親に電話を掛けた。
「もしもし?」
「陽汰ー‼︎陽汰の声を聴くのなんていつぶりかしら!愛する息子の声が中々聴けなくて寂しかったのよ〜‼︎ちゃんと食べてるの?学校ちゃんと行ってる?」
「母さん……」
あまりの勢いに圧倒される俺。
この人、ほんとに親バカだと思う。
「何で電話してきてくれたの〜?あなたってそういうの面倒くさがるタイプじゃない」
「ちょっと、はるかちゃんのことを話したくて」
「あぁ〜‼︎」
「俺の高校に転校してくるって、母さんは聞かされてたのか?」
「えぇ。今から一週間ぐらい前だったかしら?もう十何年音信不通だったはるかママから急に連絡が来てね。もう、ビックリしたわよ」
「ふうん。つーか、母さんは、はるかちゃんが男っていつから知ってたんだよ?」
「うーん……確か、うちの隣に越してきて三日後くらいだった気がするわ。え、まさか、陽汰は今日まで知らなかったの?」
「そーだよ」
母さんの言い方が妙にムカついた。
「あの子、可愛い顔してるものね。ほんとに女の子だと思っちゃうのも無理は無いわ。もしかして、陽汰の初恋って遥ちゃんだったりするの?」
「違ぇって‼︎」
「あらあら〜?」
何で、どいつもこいつも図星を突いてくるんだよ……
「まぁ、いいんじゃないの」
「いや、俺、否定したんだが⁉︎」
「付き合ったりしてもお母さんは何にも口出ししないから。男の子同士でも良いじゃない‼︎恋に性別なんて関係ないわ。」
「珍しく良いこと言うな、母さん」
「一・言・余・計よ。まぁ、陽汰が元気そうで良かったわ。また何かあったら、連絡するのよ?」
「はいはい」
「近い内に実家にも顔出しに来てくれると助かるわ。じゃ、またね」
「分かりました……」
通話が切れた。
「はぁ〜」
俺は深く溜息をついた。
やっぱり、母さんと話してると疲れるな。
良い人ではあるんだが、テンションが高い。
それにしても、恋に性別なんて関係ない……か。
「良い言葉だな」
その日の夜、俺は母親に電話を掛けた。
「もしもし?」
「陽汰ー‼︎陽汰の声を聴くのなんていつぶりかしら!愛する息子の声が中々聴けなくて寂しかったのよ〜‼︎ちゃんと食べてるの?学校ちゃんと行ってる?」
「母さん……」
あまりの勢いに圧倒される俺。
この人、ほんとに親バカだと思う。
「何で電話してきてくれたの〜?あなたってそういうの面倒くさがるタイプじゃない」
「ちょっと、はるかちゃんのことを話したくて」
「あぁ〜‼︎」
「俺の高校に転校してくるって、母さんは聞かされてたのか?」
「えぇ。今から一週間ぐらい前だったかしら?もう十何年音信不通だったはるかママから急に連絡が来てね。もう、ビックリしたわよ」
「ふうん。つーか、母さんは、はるかちゃんが男っていつから知ってたんだよ?」
「うーん……確か、うちの隣に越してきて三日後くらいだった気がするわ。え、まさか、陽汰は今日まで知らなかったの?」
「そーだよ」
母さんの言い方が妙にムカついた。
「あの子、可愛い顔してるものね。ほんとに女の子だと思っちゃうのも無理は無いわ。もしかして、陽汰の初恋って遥ちゃんだったりするの?」
「違ぇって‼︎」
「あらあら〜?」
何で、どいつもこいつも図星を突いてくるんだよ……
「まぁ、いいんじゃないの」
「いや、俺、否定したんだが⁉︎」
「付き合ったりしてもお母さんは何にも口出ししないから。男の子同士でも良いじゃない‼︎恋に性別なんて関係ないわ。」
「珍しく良いこと言うな、母さん」
「一・言・余・計よ。まぁ、陽汰が元気そうで良かったわ。また何かあったら、連絡するのよ?」
「はいはい」
「近い内に実家にも顔出しに来てくれると助かるわ。じゃ、またね」
「分かりました……」
通話が切れた。
「はぁ〜」
俺は深く溜息をついた。
やっぱり、母さんと話してると疲れるな。
良い人ではあるんだが、テンションが高い。
それにしても、恋に性別なんて関係ない……か。
「良い言葉だな」