優等生アデュー



なんか、同じようなことを前に愛梨ちゃんにも言われた気がする。どう見えているのか分からないけど。

「うわーなんか白石ちゃんに言われるとめっちゃ嬉しいわ!大好き!」

「へっ?あっ…うん、どういたしまして…?」

「あーごめん奏葉。こいつすぐ好きとか可愛いとか言っちゃうけどと下心はないから。許してやって」

蘭ちゃんの補足説明がなかったらもっと動揺してしまっているところだった。
恥ずかしい。大好きだなんて言われたことないから変に反応してしまった。
女の子から人気な柏木君にとってそういう言葉がサラッと出てくるのは普通なのかもしれない。

「お前白石さんのこと困らせんなよ」

「いやしょうがないだろ今のは!てか睦月、お前もしかして嫉妬してんのか?」

柏木くんの言葉に、少し心臓が跳ねた。
けれど、そんなことあり得ない。山宮くんが私に嫉妬?そんなことむしろあってはならない。

「…あのさ、俺だけならまだしも白石さんの迷惑だから辞めろ」

「いや、別に迷惑ではないけど…」

「え?」

「え?…あ」

思わず口が滑ってしまった。私は今、何を口走った?

「あ、いやその。えっと」

「わ、分かってるよ。そういう意味じゃないよね」

「そうです、そうです。…ごめん」

私がとんでもなく動揺してしまったのはもちろん、なぜか山宮くんも動揺しており二人して慌てて訂正した。
そんな私達をみてニヤニヤしているみんな。
まずい。このままだと本当に私達二人が怪しい感じになってしまう。

「ち、違う。ほんとに違うから」

「分かってる大丈夫」

「あ、違う山宮くんじゃなくて」

「え、あ、俺じゃないの?」

「ねぇ、いい加減二人とも落ち着いてよ。私達何も言ってないんだけど?」

愛梨ちゃんに呆れ笑いをされ、やっと私達は我に返った。
山宮くんの方を見ると、若干居心地が悪そうに目線を逸らしている。

「…なんか、ごめん」

「こ、こちらこそ…」