========== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
南部(江角)総子・・・大文字伝子の従妹。南部興信所所長の妻。EITOエンジェルのチーフ。
大前英雄管理官・・・EITO大阪支部の管理官。コマンダー。総子からは『兄ちゃん』と呼ばれている。
足立祐子・・・EITO大阪支部メンバー。
石動悦子・・・ EITO大阪支部メンバー。
宇野真知子・・・ EITO大阪支部メンバー。
丘今日子・・・EITO大阪支部メンバー。看護担当。
河合真美・・・ EITO大阪支部メンバー。
北美智子・・・ EITO大阪支部メンバー。
久留米ぎん ・・・ EITO大阪支部メンバー。
小峠稽古 ・・・ EITO大阪支部メンバー。
指原ヘレン ・・・ EITO大阪支部メンバー。
愛川いずみ・・・EITO大阪支部メンバー。通信担当。
白井紀子・・・EITO大阪支部メンバー。資材・事務担当。
芦屋一美(ひとみ)警部・・・三つ子の芦屋三姉妹長女。大阪府警からの出向。総子からは『ひとみネエ』と呼ばれている。
芦屋二美(ふたみ)二曹・・・。三つ子の芦屋三姉妹の次女。陸自からの出向。総子からは『ふたみネエ』と呼ばれている。
芦屋三美(みつみ)・・・芦屋財閥総帥。総合商社芦屋会長。EITO大阪支部のスポンサー。総子からは『みつみネエ』と呼ばれている。
南部寅次郎・・・南部興信所所長。総子の夫。
横山鞭撻警部補・・・大阪府警の刑事。
幸田所員・・・南部興信所所員。総子のことを「お嬢」と呼ぶ。
花菱所員・・・元大阪阿倍野署の刑事。今は南部興信所所員。
友田知子・・・南部家の家政婦。
= EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す =
午前10時。御堂筋から1本入った通り。
「花ヤン、ちょっと駐めて。」「どないしたん?」
総子がクルマを降りて、タバコの自販機の前で自転車ごと転倒した老人を助け起した。
「大丈夫ですか?」老人は唸っている。体が自転車と地面の間に挟まったのだ。
「花ヤン、救急車呼んだって!」と、総子は叫んだ。
その頃(午前10時)。天神橋筋2丁目を、ぎんは、松明を持って走る男を追いかけていた。
「待てー。」ぎんは、スマホのLinenでメンバーに連絡をしていた。EITO大阪支部にも連絡をしていた。
祐子と真知子が天神橋筋4丁目辺りで、電動キックボードで現れ、合流したが、なかなか脚が早く、追いつかない。
美智子と真美が7丁目に先回りするように言ってあったが、間に合うかどうか分からない。
ヘレンと稽古が、天神橋筋6丁目辺りで、電動キックボードで現れたが、奴は消えた。
美智子と真美が追いついた。ぎんが追いついた。
ヘレンが、EITO大阪支部にスマホで連絡を入れた。ヘレンはスピーカーをオンにした。
いずみが言った。「天満の駅よ。今、駅員さんが松明持ってうろちょろしている男がいるので、保護して事情を聞いているらしいの。一美警部と横山刑事が向かったわ。」
横から、大前が言った。「皆は、EITOに戻ってくれ。」
午前11時。六車病院。
老人の家族に連絡がつき、迎えにくると言う事務員の連絡を受けて、総子は「花ヤン、事務所に戻って。ウチはEITOに行くわ。」と花菱に言った。
「了解。軽傷で良かったな。」花菱は去った。
総子は、EITOに電話したが、天神橋筋の事件を知らされた。
正午。EITO大阪支部。会議室。
「総ちゃん、お帰り。これ、本部から届いてたでえ。」と、紀子は宅配便を総子に渡した。
「みんな、昼飯食いながら聞いてくれ。ぎんらが追った男は、韋駄天男や。毎年西宮戎で走るやろ?」と、大前は言った。
「コマンダー。福男のことですか?」と、悦子が言った。
「そうや。聖火ランナーみたいに走ってみてくれ、と言われて雇われたそうや。それで、前金貰った相手に後金貰おうと思って待ってたんやが、現れへん、という訳や。」
大前の言葉に、「兄ちゃん、東京の事件に似てるな。」と、総子が言った。
「その通りや。やっぱり俺の妹は頭ええな。よしよし。」と、大前は総子の頭を撫でようとしたが、寸前に総子は交わした。
「えっと、ああ、そうや。EITO本部に問い合わせたら、外山元総理と野口元総理が襲われた事件、東京都神社仏閣が襲われた事件の一部に似ている。どうやら、闇頭巾の手下が動く場合と一般公募の素人が欺されて動く2パターンがあるらしい。一美の話によれば、その2パターン目やな。」
いずみが、作戦室から飛び込んできた。「コマンダー。大変です。天神さんが火事です。」
大前はすぐに判断した。「松明は陽動やったかな。よし、皆着替えろ。EITOエンジェル、出動!天神さん付近の避難誘導や。」
皆、慌ただしく出て行った。今日子は言った。「コマンダー。救急セット、持って行った方がいいですか?」
「そやな。怪我人が出るかも知れんな。流石看護師や、今日子。頼むで。」
今日子も出て行った。
オスプレイに皆が乗ると、「じゃ、皆行くよ!」と操縦席の二美が叫んだ。
天神さんとは、大阪では大阪天満宮のことである。ぎん達が追いかけっこをした天神橋筋商店街より南に位置する、菅原道真を神様にした神社の分社である。
午後1時半。大阪天満宮。
警備員や、神社職員らで避難誘導をしていたが、どうしても、慣れていない者が参拝順路等を無視して動き出している。警察官も駆けつけて、整理に当たっていた。
EITOエンジェル達は、消防隊員に道を確保してやり、整理に参加した。
「ぎん。祐子と悦子、借りるで。」そっと、耳打ちした総子は、裏道を抜けて、近くのオフィスビルの路地に出た。
オフィスビルの狭間にある小さな公園に忍者達がいた。
「遅い昼休憩ですね。撮影はどこですか?」と、声がする方向に忍者達は目をやった。
逃げようとする忍者達にペッパーガンとシューターで、総子達は攻めた。
ペッパーガンとは、胡椒等の調味料で作られた丸薬の弾を撃つ銃である。シューターとは、うろこ形の手裏剣である。先端に痺れ薬がぬってある。
映画やドラマなら忍者達も手裏剣や刀で対抗するところだが、忍者達はむせびながら、ダイナマイトやバーナーを懐から取り出した。
総子は、祐子に水流ガンを渡した。さっき届いた荷物だ。「祐子、使ってみて。」
祐子は、走り出しながら、水流ガンを撃った。
水流ガンとは、即ち「水鉄砲」である。凝縮した水は、発射されると水風船のようになり、弾けてダイナマイトやバーナーを水浸しにした。
総子が考案した、EITO最新の武器だ。
3人はバトルスティックで、忽ち忍者を制圧した。
悦子がスマホでEITOに連絡した。「了解。直ちに最寄りの警察署から逮捕に向かって貰います。」と言う、いずみの声が聞こえた。
午後3時半。EITO会議室。
「総子。よう判断したな。」と、大前は総子の頭を撫でた。
「コマンダーの睨んだ通り、松明男は囮だったみたい。皆が気を取られている内に、奴らは放火の用意をした。放火犯の多くは現場にとどまるか引き返してくる、というのは本当ね。」と、二美は言った。
「取り調べは?」「まだ、一美から連絡がない。てこずっているのね。」
「つまり、闇頭巾の手先か。同時に素人を使う手口。東京と一緒や。いずみ。連絡してくれたか?」
「はい、コマンダー。いずれ、合同作戦が必要になるかも知れない、と理事官からのメッセージです。」
「分かった。今日子。怪我人は?」「二人。包帯巻いてあげて、到着した救急隊員に渡しました。」「救急隊員?誰か救急車呼んだんか?」
「ああ。横ヤン。ちょっと、調べて貰いたいんや。」と、大前は大阪府警の横山に電話をした。
午後4時半。皆が帰り支度をしていると、大前のスマホが鳴動した。
大前はスピーカーをオンにした。「怪我人が出ました、っていう電話があったそうや。すぐに切れたけど、女の声やったらしい。消防車が到着する前や。何か臭うな。」
「今日子達が行く前っちゅうことやな。」大前は腕組みをした。
午後5時半。総子のマンション。
「総子。今日から、この人が家政婦に入るから、安心して任務を遂行しなさい。この人は、ウチの系列の社員で、ハウスキーパーの経験もあるから、夜のお勤め以外の『主婦業』は任せなさい。」
「友田知子です。よろしくお願いします。」と友田は頭を下げた。
「夜のお勤めって・・・あ。よろしくお願いします。」と、総子はぺこりと頭を下げた。
「良かったな、お嬢。早速やけど、明日稲葉さんの浮気調査の張り込み、頼むな。午前11時に負けといたるわ。」と幸田が言った。
「負けといたるわ・・・それはどうもおおきに。」と、総子は膨れた。
「ほな、所長。わしらは帰りますわ。」と、花菱は言い、幸田と共に帰っていった。
「総ちゃん、オムライス好物だったよね。早速作って貰うから。」と、三美は言った。
何故かエプロンをしている三美を見て、「三美ネエ。それ?」と、尋ねた。
「ああ。洗濯物貯まっているみたいだから、今日だけは手伝ってあげる。後で一緒にオムライス食べようね。」
「うん。」と、大きく三美に頷く総子だった。
―完―
============== 主な登場人物 ================
南部(江角)総子・・・大文字伝子の従妹。南部興信所所長の妻。EITOエンジェルのチーフ。
大前英雄管理官・・・EITO大阪支部の管理官。コマンダー。総子からは『兄ちゃん』と呼ばれている。
足立祐子・・・EITO大阪支部メンバー。
石動悦子・・・ EITO大阪支部メンバー。
宇野真知子・・・ EITO大阪支部メンバー。
丘今日子・・・EITO大阪支部メンバー。看護担当。
河合真美・・・ EITO大阪支部メンバー。
北美智子・・・ EITO大阪支部メンバー。
久留米ぎん ・・・ EITO大阪支部メンバー。
小峠稽古 ・・・ EITO大阪支部メンバー。
指原ヘレン ・・・ EITO大阪支部メンバー。
愛川いずみ・・・EITO大阪支部メンバー。通信担当。
白井紀子・・・EITO大阪支部メンバー。資材・事務担当。
芦屋一美(ひとみ)警部・・・三つ子の芦屋三姉妹長女。大阪府警からの出向。総子からは『ひとみネエ』と呼ばれている。
芦屋二美(ふたみ)二曹・・・。三つ子の芦屋三姉妹の次女。陸自からの出向。総子からは『ふたみネエ』と呼ばれている。
芦屋三美(みつみ)・・・芦屋財閥総帥。総合商社芦屋会長。EITO大阪支部のスポンサー。総子からは『みつみネエ』と呼ばれている。
南部寅次郎・・・南部興信所所長。総子の夫。
横山鞭撻警部補・・・大阪府警の刑事。
幸田所員・・・南部興信所所員。総子のことを「お嬢」と呼ぶ。
花菱所員・・・元大阪阿倍野署の刑事。今は南部興信所所員。
友田知子・・・南部家の家政婦。
= EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す =
午前10時。御堂筋から1本入った通り。
「花ヤン、ちょっと駐めて。」「どないしたん?」
総子がクルマを降りて、タバコの自販機の前で自転車ごと転倒した老人を助け起した。
「大丈夫ですか?」老人は唸っている。体が自転車と地面の間に挟まったのだ。
「花ヤン、救急車呼んだって!」と、総子は叫んだ。
その頃(午前10時)。天神橋筋2丁目を、ぎんは、松明を持って走る男を追いかけていた。
「待てー。」ぎんは、スマホのLinenでメンバーに連絡をしていた。EITO大阪支部にも連絡をしていた。
祐子と真知子が天神橋筋4丁目辺りで、電動キックボードで現れ、合流したが、なかなか脚が早く、追いつかない。
美智子と真美が7丁目に先回りするように言ってあったが、間に合うかどうか分からない。
ヘレンと稽古が、天神橋筋6丁目辺りで、電動キックボードで現れたが、奴は消えた。
美智子と真美が追いついた。ぎんが追いついた。
ヘレンが、EITO大阪支部にスマホで連絡を入れた。ヘレンはスピーカーをオンにした。
いずみが言った。「天満の駅よ。今、駅員さんが松明持ってうろちょろしている男がいるので、保護して事情を聞いているらしいの。一美警部と横山刑事が向かったわ。」
横から、大前が言った。「皆は、EITOに戻ってくれ。」
午前11時。六車病院。
老人の家族に連絡がつき、迎えにくると言う事務員の連絡を受けて、総子は「花ヤン、事務所に戻って。ウチはEITOに行くわ。」と花菱に言った。
「了解。軽傷で良かったな。」花菱は去った。
総子は、EITOに電話したが、天神橋筋の事件を知らされた。
正午。EITO大阪支部。会議室。
「総ちゃん、お帰り。これ、本部から届いてたでえ。」と、紀子は宅配便を総子に渡した。
「みんな、昼飯食いながら聞いてくれ。ぎんらが追った男は、韋駄天男や。毎年西宮戎で走るやろ?」と、大前は言った。
「コマンダー。福男のことですか?」と、悦子が言った。
「そうや。聖火ランナーみたいに走ってみてくれ、と言われて雇われたそうや。それで、前金貰った相手に後金貰おうと思って待ってたんやが、現れへん、という訳や。」
大前の言葉に、「兄ちゃん、東京の事件に似てるな。」と、総子が言った。
「その通りや。やっぱり俺の妹は頭ええな。よしよし。」と、大前は総子の頭を撫でようとしたが、寸前に総子は交わした。
「えっと、ああ、そうや。EITO本部に問い合わせたら、外山元総理と野口元総理が襲われた事件、東京都神社仏閣が襲われた事件の一部に似ている。どうやら、闇頭巾の手下が動く場合と一般公募の素人が欺されて動く2パターンがあるらしい。一美の話によれば、その2パターン目やな。」
いずみが、作戦室から飛び込んできた。「コマンダー。大変です。天神さんが火事です。」
大前はすぐに判断した。「松明は陽動やったかな。よし、皆着替えろ。EITOエンジェル、出動!天神さん付近の避難誘導や。」
皆、慌ただしく出て行った。今日子は言った。「コマンダー。救急セット、持って行った方がいいですか?」
「そやな。怪我人が出るかも知れんな。流石看護師や、今日子。頼むで。」
今日子も出て行った。
オスプレイに皆が乗ると、「じゃ、皆行くよ!」と操縦席の二美が叫んだ。
天神さんとは、大阪では大阪天満宮のことである。ぎん達が追いかけっこをした天神橋筋商店街より南に位置する、菅原道真を神様にした神社の分社である。
午後1時半。大阪天満宮。
警備員や、神社職員らで避難誘導をしていたが、どうしても、慣れていない者が参拝順路等を無視して動き出している。警察官も駆けつけて、整理に当たっていた。
EITOエンジェル達は、消防隊員に道を確保してやり、整理に参加した。
「ぎん。祐子と悦子、借りるで。」そっと、耳打ちした総子は、裏道を抜けて、近くのオフィスビルの路地に出た。
オフィスビルの狭間にある小さな公園に忍者達がいた。
「遅い昼休憩ですね。撮影はどこですか?」と、声がする方向に忍者達は目をやった。
逃げようとする忍者達にペッパーガンとシューターで、総子達は攻めた。
ペッパーガンとは、胡椒等の調味料で作られた丸薬の弾を撃つ銃である。シューターとは、うろこ形の手裏剣である。先端に痺れ薬がぬってある。
映画やドラマなら忍者達も手裏剣や刀で対抗するところだが、忍者達はむせびながら、ダイナマイトやバーナーを懐から取り出した。
総子は、祐子に水流ガンを渡した。さっき届いた荷物だ。「祐子、使ってみて。」
祐子は、走り出しながら、水流ガンを撃った。
水流ガンとは、即ち「水鉄砲」である。凝縮した水は、発射されると水風船のようになり、弾けてダイナマイトやバーナーを水浸しにした。
総子が考案した、EITO最新の武器だ。
3人はバトルスティックで、忽ち忍者を制圧した。
悦子がスマホでEITOに連絡した。「了解。直ちに最寄りの警察署から逮捕に向かって貰います。」と言う、いずみの声が聞こえた。
午後3時半。EITO会議室。
「総子。よう判断したな。」と、大前は総子の頭を撫でた。
「コマンダーの睨んだ通り、松明男は囮だったみたい。皆が気を取られている内に、奴らは放火の用意をした。放火犯の多くは現場にとどまるか引き返してくる、というのは本当ね。」と、二美は言った。
「取り調べは?」「まだ、一美から連絡がない。てこずっているのね。」
「つまり、闇頭巾の手先か。同時に素人を使う手口。東京と一緒や。いずみ。連絡してくれたか?」
「はい、コマンダー。いずれ、合同作戦が必要になるかも知れない、と理事官からのメッセージです。」
「分かった。今日子。怪我人は?」「二人。包帯巻いてあげて、到着した救急隊員に渡しました。」「救急隊員?誰か救急車呼んだんか?」
「ああ。横ヤン。ちょっと、調べて貰いたいんや。」と、大前は大阪府警の横山に電話をした。
午後4時半。皆が帰り支度をしていると、大前のスマホが鳴動した。
大前はスピーカーをオンにした。「怪我人が出ました、っていう電話があったそうや。すぐに切れたけど、女の声やったらしい。消防車が到着する前や。何か臭うな。」
「今日子達が行く前っちゅうことやな。」大前は腕組みをした。
午後5時半。総子のマンション。
「総子。今日から、この人が家政婦に入るから、安心して任務を遂行しなさい。この人は、ウチの系列の社員で、ハウスキーパーの経験もあるから、夜のお勤め以外の『主婦業』は任せなさい。」
「友田知子です。よろしくお願いします。」と友田は頭を下げた。
「夜のお勤めって・・・あ。よろしくお願いします。」と、総子はぺこりと頭を下げた。
「良かったな、お嬢。早速やけど、明日稲葉さんの浮気調査の張り込み、頼むな。午前11時に負けといたるわ。」と幸田が言った。
「負けといたるわ・・・それはどうもおおきに。」と、総子は膨れた。
「ほな、所長。わしらは帰りますわ。」と、花菱は言い、幸田と共に帰っていった。
「総ちゃん、オムライス好物だったよね。早速作って貰うから。」と、三美は言った。
何故かエプロンをしている三美を見て、「三美ネエ。それ?」と、尋ねた。
「ああ。洗濯物貯まっているみたいだから、今日だけは手伝ってあげる。後で一緒にオムライス食べようね。」
「うん。」と、大きく三美に頷く総子だった。
―完―