あれから、五年の月日が経った。 私は二十歳になった。もう子供ではない。 そうは言っても、二十歳になったから大人と言う訳でもない。 結局は、自分自身の気持ちの問題だ。 私は、亜紀子に電話をかけようと思った。 同窓会への参加の意思を伝えるために。