「うわぁ〜。またアイツきてんだけどぉ〜」

「ほんと、キモいよねぇ〜」

「マジで目障りなんですけどぉー?」

「とりま、オモロいからええやんw」

はぁ......。

いつもの陰口に僕はため息を吐く。


僕は一言で言うと、ザ・地味男なんだ。

黒くて長い髪に、表情が見えなくなるくらい大きいメガネ。そして最後に大きな白いマスクをつけている。

おまけにボソボソと小さな声で話すから、男の子からも女の子からもあまりよく思われていないみたい。

辛い、けど、僕が耐えればなんとかなる。




「ねぇ、早く消えてよ⁈」

放課後、女の子に体育館裏に呼ばれてそう告げられた。


消えて……‥その言葉は僕の心に深く刺さった。



「っ………ぅ、ごめんなさい……あの……」