「恐らく、もう戻れるであろう。私の命が尽きる時、優花殿は未来に戻れるはずだ」

「待って! 命が尽きるって、そんなの!」

「天が私と優花殿を出会わせてくれたのだ。その役目は、もう時期終わる」

「待ってよ! 皇子が死んじゃうなんて絶対に嫌! それに私は望んでなんかいない!  皇子が死ぬぐらいなら私は一生ここにいる! だからお願い! そんなこと言わないで!」

 その瞳に縋りつく。死んで欲しくない。もっと一緒にいたい。
 もしも本当に皇子の命と引き換えだというのなら、私は未来になんて帰らなくてもいい。