「星が綺麗だね」

「誠だな」

「天然のプラネタリウムみたい」

「プラネタリウム?」

 キョトンとした顔に微笑む。

「未来はこんなに綺麗に星が見えないけど、人が造った星を見ることができるの」

「人が星を造るのか?」

「そう。でも、やっぱり本物には勝てない」

 紛い物は紛い物。 本物の美しさには勝てやしない。

「……未来か見てみたいものだな」と、小さく呟く皇子にハッとする。

「もしかしたら一緒に行けるかもしれない!」と、名案が浮かび喜ぶ私を皇子は黙って抱き寄せる。
 だって、私がもし未来に戻れるのならばその時に一緒にいれば皇子だって未来に行ける可能性だってある。まだ終わりじゃない。他にも術が……。