「中大兄皇子は、私の従兄弟にあたる」
そこで、さっき五月雨さんから聞いた話しを思い出す。
「もしかして、今の大王って中大兄皇子のお母さん?」
「そうだ。だから中大兄皇子からしたら私が疎ましいのであろう」
「皇子が大王の地位を望んでいるから?」
すると皇子は首を左右に振りながら「……所詮、私は己が一番可愛いのだ」と、呟いた。
それがどういう意味かわからないけれど皇子は悔いているように唇を噛みしめている。
そこで、さっき五月雨さんから聞いた話しを思い出す。
「もしかして、今の大王って中大兄皇子のお母さん?」
「そうだ。だから中大兄皇子からしたら私が疎ましいのであろう」
「皇子が大王の地位を望んでいるから?」
すると皇子は首を左右に振りながら「……所詮、私は己が一番可愛いのだ」と、呟いた。
それがどういう意味かわからないけれど皇子は悔いているように唇を噛みしめている。