教室に着くと、あおが席に着いているのが見えた。俺はすぐに鞄を持ったまま近づいた。

『あお。』

ただ、名前を呼んだだけなのに、何でか涙が溢れてきた。


あおは、俺と目が合うと、びっくりした顔で立ち上がった。

本当は、おはよう。って言いたかったのに涙のせいで言葉が続かない。

「唯、こっち!」