『いや、何となく聞いてみただけ…。』

俺はやっぱり、あの日、もやもやした気持ちを上手く消化できなくて…、なんとなくあおの気持ちを確かめたくなってしまった。

『なんて言うか…、俺さ、あおがバレンタインの日、チョコ渡されそうになってるとこ、見ちゃったんだ…。黙っててごめん。』


「え?」

あおと視線が重なったけれど、俺はわざと目線を外した。