* * *

 ルナ達はお洒落なカフェレストランに入った。

 木製の壁をした店内は温かな雰囲気で、ルナ達と同じくカップルで来店している人も見受けられた。

「料理楽しみだね」

 注文を終え、席に着いたハルはわくわくしながら目を輝かせていた。

「お待たせいたしました。オムライスです」

 やがて、ハルの目の前に、大きなオムライスが運ばれてきた。それを見て、ルナは目を丸くする。

 このオムライス、明らかに女子高生が食べきれる量を超えている気がするが……。

「ハル、大きくない?」

「大盛りだからね」

「食べきれるの?」

「もちろん!ボク、こう見えても大食いなんだから」

 そう得意気な顔をするハルを見て、ルナは思わず吹き出した。それを見たハルが不思議そうに首を傾げる。

「なんで笑うの?」

「いや、意外だなと思って……」

「あ、馬鹿にしてるな?」

 ハルはそう言うと、頬を膨らませる。

「どうかな」

「もう……」

 頬をぷくっと膨らませるハルが可愛くて、ルナはつい笑ってしまった。

「お待たせいたしました。パンケーキです」

 しばらくして、ルナのもとに可愛らしいパンケーキが運ばれてきた。

 苺とホイップクリームで飾られたそれは、悪魔が頼むには可愛すぎる。

「ルナ、すごく可愛いパンケーキ食べるんだね……」

 ハルが笑いを堪えながら言った。

「そうかな?」

「そうだよ……悪魔がそんなに可愛いの……ふふ……食べるなんて……」

 ハルは、もう笑いを堪え切れていなかった。その様子を見たルナは、ハルにじとっとした目を向ける。

「馬鹿にしてる?」

「してないよ~」

「ほんとかな……」

「してないって!」

 2人はそんなやり取りをしてるのがおかしくて、笑い合った。