京介と克也にまで自分の顔がバレてしまった今、地味で目立たない高校生活が危険にさらされている。
こうなったらいっそ嫌われて敬遠されたほうがいいと考えたのだ。

その思惑通り、今生徒たちの前に立った燐音の姿は異様さを醸し出していた。
「えぇ~、はい、ありがとうございました」

担任の先生もなんと言っていいのかわからない様子で燐音から視線を外し、次のグループを指名したのだった。