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夕方になると施設に隣接している体育館に集められていた。
そこに京介と克也の姿はなかったが、燐音も詠斗も探そうとは思わなかった。
「なぁ、あれ見ろよ」
「なんかいつにも増してキモくねぇ?」
そんな声が燐音に向けてかけられる。
燐音は今他の生徒たち5人で前に出て立っていて、親睦会のシオリに書かれていた文言を呟いているところだった。
みんな仲良く。
ピンチを切り抜けて。
楽しく健やかに。
とか、そういうやつだ。
5人一組になって覚えたそれは、今日この場所で発表されることになっていた。
そんな燐音は前髪とメガネで顔を隠し、更にうつむき加減になって破れた体操着をそのまま来ていた。
もちろん体操着のトップスはハーフパンツの中にインしている。
その姿はみている誰もを恐れさせた。
「ピンチを……切り抜く」
ボソボソと聞き取れない声で呟けばあちこちから悲鳴が上がった。
ちょっとやりすぎな気もするけれど、燐音は今必死だった。
夕方になると施設に隣接している体育館に集められていた。
そこに京介と克也の姿はなかったが、燐音も詠斗も探そうとは思わなかった。
「なぁ、あれ見ろよ」
「なんかいつにも増してキモくねぇ?」
そんな声が燐音に向けてかけられる。
燐音は今他の生徒たち5人で前に出て立っていて、親睦会のシオリに書かれていた文言を呟いているところだった。
みんな仲良く。
ピンチを切り抜けて。
楽しく健やかに。
とか、そういうやつだ。
5人一組になって覚えたそれは、今日この場所で発表されることになっていた。
そんな燐音は前髪とメガネで顔を隠し、更にうつむき加減になって破れた体操着をそのまま来ていた。
もちろん体操着のトップスはハーフパンツの中にインしている。
その姿はみている誰もを恐れさせた。
「ピンチを……切り抜く」
ボソボソと聞き取れない声で呟けばあちこちから悲鳴が上がった。
ちょっとやりすぎな気もするけれど、燐音は今必死だった。