「これ見て。ここに窓があったんじゃないかな?」
燐音は色が違う場所を四角くなぞっていく。
確かにそこには窓があったような気配がある。
だけど埋められたのだろう。
「そうかもしれないな。そういえば昨日先輩からこの施設に聞いた話があるんだ」
ふと思い出したように詠斗が言う。
「この施設では以前学生の自殺者が出て、それが原因ですべての窓を塞いだんだって。それなのに夜な夜などこかの窓を開けてそこから飛び降りる生徒が現れるらしい。窓なんて、もうひとつもないのに……」
「ちょっと、やめてくれよそういう話は」
怖い話が苦手は燐音が強く身震いをする。
自分の荷物を乱暴に下のベッドに投げると、すぐに部屋を出た。
詠斗が泡ててドアに鍵を締めて追いかけてくる。
「冗談だって、こんな話よくあるだろ?」
「だけど僕は苦手なんだ」
燐音はさっき聞いた話を忘れるために大急ぎで施設を出たのだった。
燐音は色が違う場所を四角くなぞっていく。
確かにそこには窓があったような気配がある。
だけど埋められたのだろう。
「そうかもしれないな。そういえば昨日先輩からこの施設に聞いた話があるんだ」
ふと思い出したように詠斗が言う。
「この施設では以前学生の自殺者が出て、それが原因ですべての窓を塞いだんだって。それなのに夜な夜などこかの窓を開けてそこから飛び降りる生徒が現れるらしい。窓なんて、もうひとつもないのに……」
「ちょっと、やめてくれよそういう話は」
怖い話が苦手は燐音が強く身震いをする。
自分の荷物を乱暴に下のベッドに投げると、すぐに部屋を出た。
詠斗が泡ててドアに鍵を締めて追いかけてくる。
「冗談だって、こんな話よくあるだろ?」
「だけど僕は苦手なんだ」
燐音はさっき聞いた話を忘れるために大急ぎで施設を出たのだった。