それを否定することはできないので、結局燐音は黙り込んでしまった。
それからも詠斗は好き勝手で、休憩時間の度に燐音にちょっかいをかけてきた。
きっと、詠斗からすればいいオモチャができたと思ってるんだろう。
詠斗は人気者だから他にもほっておかない生徒が山程いる。
自分は、飽きて捨てられるのを待つしかない。
「なぁ、昼はどうする? 一緒に食堂行くだろ?」
「僕は1人で行くよ。君は他の友だちを誘えばいい」
教室内ではクラスメートの目が怖くて『詠斗』とは呼べなかった。
「なんでそんなこと言うんだよぉ?」
「君と仲良くしたい子は沢山いるから。ほら、今でもみんながこっちを見てる」
その視線の大半が自分へ向けた敵意だったけれど、それは言わないでおいた。
「燐音って冷たいなぁ。友達なのに」
都合のいいタイミングで『友達』という単語を使われると次に言い返せなくなってしまう。
詠斗はそれをよく理解しているみたいだ。
黙り込んでしまったところで、クラスメートの二人組が近づいてきた。
背の高い松尾京介と、くせっ毛の嶺克也だ。
それからも詠斗は好き勝手で、休憩時間の度に燐音にちょっかいをかけてきた。
きっと、詠斗からすればいいオモチャができたと思ってるんだろう。
詠斗は人気者だから他にもほっておかない生徒が山程いる。
自分は、飽きて捨てられるのを待つしかない。
「なぁ、昼はどうする? 一緒に食堂行くだろ?」
「僕は1人で行くよ。君は他の友だちを誘えばいい」
教室内ではクラスメートの目が怖くて『詠斗』とは呼べなかった。
「なんでそんなこと言うんだよぉ?」
「君と仲良くしたい子は沢山いるから。ほら、今でもみんながこっちを見てる」
その視線の大半が自分へ向けた敵意だったけれど、それは言わないでおいた。
「燐音って冷たいなぁ。友達なのに」
都合のいいタイミングで『友達』という単語を使われると次に言い返せなくなってしまう。
詠斗はそれをよく理解しているみたいだ。
黙り込んでしまったところで、クラスメートの二人組が近づいてきた。
背の高い松尾京介と、くせっ毛の嶺克也だ。