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心臓がバクバクする。
熱いシャワーを浴びて目を閉じるとついさっきドアップで見た詠斗のきれいな顔を思い出す。
しずくが垂れて詠斗の首筋を流れていくのを思い出すと、体の芯がジクジクとした熱を帯びてくる。
「ダメだダメだダメだ!」
燐音はシャワーを浴びながら左右に首をふり、懸命にその光景を追い払う。
そして鏡にうつる自分の姿を見て呼吸を整えた。
大きくてクリクリとした両目。
長いまつげに整った鼻梁。
笑うと両頬にえくぼができて、女の子のように繊細な肌。
可愛いと言われ続けた自分の顔がそこにある。
それに伴うようにして体は華奢で筋肉がなく、触れるとやっぱり女の子みたいにプニプニしている。
でも、もう可愛いからはおさらばだ。
僕はそのために前髪を伸ばして分厚い伊達メガネをかけて逆高校デビューした。
これから先の高校生活は毒にもクスリにもならない、霞のように生きていくと決めたんだから!
「しっかりしろ!」
心臓がバクバクする。
熱いシャワーを浴びて目を閉じるとついさっきドアップで見た詠斗のきれいな顔を思い出す。
しずくが垂れて詠斗の首筋を流れていくのを思い出すと、体の芯がジクジクとした熱を帯びてくる。
「ダメだダメだダメだ!」
燐音はシャワーを浴びながら左右に首をふり、懸命にその光景を追い払う。
そして鏡にうつる自分の姿を見て呼吸を整えた。
大きくてクリクリとした両目。
長いまつげに整った鼻梁。
笑うと両頬にえくぼができて、女の子のように繊細な肌。
可愛いと言われ続けた自分の顔がそこにある。
それに伴うようにして体は華奢で筋肉がなく、触れるとやっぱり女の子みたいにプニプニしている。
でも、もう可愛いからはおさらばだ。
僕はそのために前髪を伸ばして分厚い伊達メガネをかけて逆高校デビューした。
これから先の高校生活は毒にもクスリにもならない、霞のように生きていくと決めたんだから!
「しっかりしろ!」