ふたりはなんとなくいい雰囲気になっているようで、燐音たちと同じように手を繋いで歩いている。
「あのふたりに?」
燐音が聞き返すと「俺たちの悪い噂を否定して回ってくれてたんだ。偶然見かけた」と、詠斗は答えた。
詠斗が言うには、『ゲイ』だの『キモイ』だのという言葉が聞こえてきたときに、京介と克也のふたりが噂を立てて笑っていた生徒に激怒していたという。
人の恋愛に口出しするな。
誰が誰を好きでも、お前には関係ないはずだと。
その主張は同じような相手を好きになった生徒や、かなわない恋をしている生徒の心に刺さった。
「だからみんな好意的になったのか」
納得して何度もうなづく。
「いい友達を持ったな」
詠斗にそう言われて、燐音は誇らしい気持ちになったのだった。
「あのふたりに?」
燐音が聞き返すと「俺たちの悪い噂を否定して回ってくれてたんだ。偶然見かけた」と、詠斗は答えた。
詠斗が言うには、『ゲイ』だの『キモイ』だのという言葉が聞こえてきたときに、京介と克也のふたりが噂を立てて笑っていた生徒に激怒していたという。
人の恋愛に口出しするな。
誰が誰を好きでも、お前には関係ないはずだと。
その主張は同じような相手を好きになった生徒や、かなわない恋をしている生徒の心に刺さった。
「だからみんな好意的になったのか」
納得して何度もうなづく。
「いい友達を持ったな」
詠斗にそう言われて、燐音は誇らしい気持ちになったのだった。