燐音が一歩踏み出すと、一歩後ずさりをする。
「なぁ、冗談やめてくれよ」
苛立って両手で詠斗の体を抱きしめようとするが、やはりそれはすり抜けてしまう。
詠斗は笑顔を貼り付けたまま後ろに後ろに下がっていく。
そんな詠斗を見ていると燐音の体温がスーッと下がっていくのを感じた。
なにか、おかしい。
「なぁ詠斗、どうしたんだよ?」
詠斗は答えない。
笑顔のまま遠ざかる。
どんどんどんどん光は小さくなっていく。
慌てて追いかけるけれど、今度は追いつくことができなくなった。
走っても走っても詠斗はいない。
暗闇が左右から燐音の体を押しつぶしてしまいそうだ。
「待って詠斗! 行かないで!」
やがて詠斗の光は点となり、燐音の前からプッツリと消えた。
「なぁ、冗談やめてくれよ」
苛立って両手で詠斗の体を抱きしめようとするが、やはりそれはすり抜けてしまう。
詠斗は笑顔を貼り付けたまま後ろに後ろに下がっていく。
そんな詠斗を見ていると燐音の体温がスーッと下がっていくのを感じた。
なにか、おかしい。
「なぁ詠斗、どうしたんだよ?」
詠斗は答えない。
笑顔のまま遠ざかる。
どんどんどんどん光は小さくなっていく。
慌てて追いかけるけれど、今度は追いつくことができなくなった。
走っても走っても詠斗はいない。
暗闇が左右から燐音の体を押しつぶしてしまいそうだ。
「待って詠斗! 行かないで!」
やがて詠斗の光は点となり、燐音の前からプッツリと消えた。