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ふと目が覚めると窓の外はまだ真っ暗で、燐音は布団に上半身を起こしてまぶたをこすった。
今何時か確認しようと時計を探すが、それも見えないほどの暗闇が広がっている。
月明かりは分厚い雲で隠れているのかもしれないが、街灯の明かりまで見えないなんて。
そんなふうに感じて立ち上がり、窓へと近づいていく。
「え!?」
視界に飛び込んできた景色に燐音は自分の目を疑った。
窓の外は室内と同じくらい真っ暗で、なにも見えない世界が広がっていたのだ。
「なんだよこれ」
手を伸ばせば暗闇の中に引きずりコマれてしまいそうな恐怖心を覚えて、後退りして窓から距離を置いた。
その時足元に柔らかな感触があって、布団を踏んでしまったことに気が付いた。
「詠斗。なぁ、詠斗」
燐音は四つん這いになってそこに眠っているはずの詠斗に近づいていく。
だけど、布団の上をまさぐってみてもそこに人のぬくもりを感じることはできなかった。
トイレにでも行ったのか?
そう思って立ち上がり、ドアへ向けて歩き出す。
方向がわかっているからどうにか手探りでドアを見つけることができたけれど、いつまで待っても目がこの暗闇に慣れることはなかった。
ふと目が覚めると窓の外はまだ真っ暗で、燐音は布団に上半身を起こしてまぶたをこすった。
今何時か確認しようと時計を探すが、それも見えないほどの暗闇が広がっている。
月明かりは分厚い雲で隠れているのかもしれないが、街灯の明かりまで見えないなんて。
そんなふうに感じて立ち上がり、窓へと近づいていく。
「え!?」
視界に飛び込んできた景色に燐音は自分の目を疑った。
窓の外は室内と同じくらい真っ暗で、なにも見えない世界が広がっていたのだ。
「なんだよこれ」
手を伸ばせば暗闇の中に引きずりコマれてしまいそうな恐怖心を覚えて、後退りして窓から距離を置いた。
その時足元に柔らかな感触があって、布団を踏んでしまったことに気が付いた。
「詠斗。なぁ、詠斗」
燐音は四つん這いになってそこに眠っているはずの詠斗に近づいていく。
だけど、布団の上をまさぐってみてもそこに人のぬくもりを感じることはできなかった。
トイレにでも行ったのか?
そう思って立ち上がり、ドアへ向けて歩き出す。
方向がわかっているからどうにか手探りでドアを見つけることができたけれど、いつまで待っても目がこの暗闇に慣れることはなかった。