このままベタベタし続けるわけにはいかない。
「ちゃんと話をしようよ」
詠斗の両腕を無理やり引き剥がしてその顔を見ると、口元が緩んでいるのがわかってドキリとする。
詠斗のこんな顔は自分しか見ていないかもしれないと思って、心臓が高鳴った。
でも今はそれを喜んでいる場合じゃない。
「本来の目的を忘れてないか?」
「目的?」
「僕はこの姿で逆高校デビューしたんだよ。それなのに目立ってちゃ意味がない」
せっかくクラスではほとんど誰からも話しかけられない存在になっていたのに、詠斗と一緒にいることで結局目立っている。
「目立ってもいいじゃないか。なにかあればまた俺が助けてやる」
詠斗のその自信がいったいどこから来るのかわからないが、胸を張ってそう言い切った。
「いつも一緒にいるわけじゃないし、どうしようもないときだってあるだろう?」
「燐音が呼ぶなら俺はいつでもかけつける」
真っ直ぐに見つめられて、真剣な表情でそんなことを言われると、詠斗ならやってのけるかもしれないと思い始める。
「ちゃんと話をしようよ」
詠斗の両腕を無理やり引き剥がしてその顔を見ると、口元が緩んでいるのがわかってドキリとする。
詠斗のこんな顔は自分しか見ていないかもしれないと思って、心臓が高鳴った。
でも今はそれを喜んでいる場合じゃない。
「本来の目的を忘れてないか?」
「目的?」
「僕はこの姿で逆高校デビューしたんだよ。それなのに目立ってちゃ意味がない」
せっかくクラスではほとんど誰からも話しかけられない存在になっていたのに、詠斗と一緒にいることで結局目立っている。
「目立ってもいいじゃないか。なにかあればまた俺が助けてやる」
詠斗のその自信がいったいどこから来るのかわからないが、胸を張ってそう言い切った。
「いつも一緒にいるわけじゃないし、どうしようもないときだってあるだろう?」
「燐音が呼ぶなら俺はいつでもかけつける」
真っ直ぐに見つめられて、真剣な表情でそんなことを言われると、詠斗ならやってのけるかもしれないと思い始める。