その後、私から彼に私の思いを告げた。

 あんなに取り乱すほど自分が彼の事を思っていたことに気付かされたからだ。

 しかし、なぜ、あんな夢をみたんだろう?

 彼に聞くと照れた様子を隠そうと澄まし顔で言った。
 「君が俺に会いたい気持ちが大きすぎて夢に出たんじゃない。だから夢に出てきたのは、君の知らない女の人じゃなくて、君だったんだよ」

 私たちの思い出の交換日記を彼が大事に持っていたくせに、なんだか私だけが一方的に好きみたいな言い方をされて、しゃくにさわるが彼の前であんなに取り乱した身としては、何も言い返せない。