柑那は少しの苛立ちと大きな諦念を感じていた。
柑那にとって大切な約束を破られたことや何も出来なかった自分への苛立ち。
もう以前のように話すことはないだろう、自分にどうにかできる問題ではなかったのだという諦念。
再び響いた来客を告げる音に、柑那は顔を上げる。
「いらっしゃいませ」
見たことのない客だった。
「カメラを買いたいんですけど。」
そこらの電気屋に行かなかったのが不思議だ。
「畏まりました。機種のご指定はございますか?」
「一眼レフで」
どうやらこの客はカメラマニアか写真好きのようだ。
「はい。一眼レフはこちらになります」
柑那は棚の一部を指し示す。
しかし客は先程優花が置いていったカメラを見つめていた。
「あの、これも一眼レフですよね?」
「はい」
機種をすぐに当てられたことに違和感を覚えつつ、肯定する。
「これがいいです。キーホルダーも一緒に」
「え、あの、お客様?」
突然強引になった客に紗月は戸惑う。
「お幾らですか?」
柑那は、客に深く頭を下げる。
「大変申し訳ございません。こちらはお渡しできません。他の商品をお選び下さい。」
柑那にとって大切な約束を破られたことや何も出来なかった自分への苛立ち。
もう以前のように話すことはないだろう、自分にどうにかできる問題ではなかったのだという諦念。
再び響いた来客を告げる音に、柑那は顔を上げる。
「いらっしゃいませ」
見たことのない客だった。
「カメラを買いたいんですけど。」
そこらの電気屋に行かなかったのが不思議だ。
「畏まりました。機種のご指定はございますか?」
「一眼レフで」
どうやらこの客はカメラマニアか写真好きのようだ。
「はい。一眼レフはこちらになります」
柑那は棚の一部を指し示す。
しかし客は先程優花が置いていったカメラを見つめていた。
「あの、これも一眼レフですよね?」
「はい」
機種をすぐに当てられたことに違和感を覚えつつ、肯定する。
「これがいいです。キーホルダーも一緒に」
「え、あの、お客様?」
突然強引になった客に紗月は戸惑う。
「お幾らですか?」
柑那は、客に深く頭を下げる。
「大変申し訳ございません。こちらはお渡しできません。他の商品をお選び下さい。」
