だけど...........................
「......ははっ、なに言ってんの、直生くん!」
笑って誤魔化すことしか出来ない私。
だって、私はもうすぐ章生くんと結婚するんだもん。
「...............、ですよね、」
「...............、そうだよ、」
このやり取りは、前にもしたことがある。
直生くんが、
高校生になったばかりの時。
──────私は1度、直生くんに告白されている。
でも、そのとき、
26歳だった私は、もう章生くんと付き合っていて。
断る以外の選択肢なんてない関係。
でもそれは..................結局いまも変わることはない。