③今後の展開
 イオリの噂は辺境中に広まる。シルヴィとも秘密の食事を通して徐々に仲良くなる。彼女の可愛い食事シーンもしっかり描写される。その過程で、イオリは追放の件を軽く話す。シルヴィは重く受け止め、A王国への報告書でイオリを褒め不当な追放の件も書く。王様はイオリに興味を示し、ラブルダン家の不当な追放を知る。実家に視点変更。王様からの手紙に喜ぶが、イオリを褒める内容かつ追放がバレた。父たちは逆恨みし義弟が復讐を決意。視点変更終。
 数週間後、イオリの下に大量の褒美が届き、シルヴィが手紙の件を話す。イオリは調理器具を一新でき、食材も仕入れられた。お礼の料理をサービスし、さらにシルヴィの胃と心を掴む。シルヴィが「しばらく不在になる」とイオリに伝えると、大吉は恋と金儲けの匂いを嗅ぐ。
 翌日昼の休憩時間、サンが来店。サンは“とんかつで米が見えない定食”――とんかつ1kg、ライス2kg、味噌汁(丼1杯)、卵8個を注文。小柄な体型に心配するが、サンは「むしろ、カロリーが必要」と言い、サンも秘密の常連になる。実は、サンはB帝国のS級魔法使いで、イオリはここでも無自覚に大国とのパイプを作る。サンは皇帝への報告書でイオリを褒め、皇帝は直々に食べに行くという手紙を送ってイオリは驚く。シルヴィが食堂に帰還。サンを見て気まずくなるが、“ドカ食い同志”とわかり仲良くなり、以後サンも頻繁に訪れる。
 後日、ライムが訪れ“無限手羽先”――手羽先3kgを馬鹿にしながら完食する。実は、彼女はC皇国特務機関の総司令官であり、イオリはまた無自覚に大国とのパイプを作る。ライムは皇国への報告書でイオリを特務機関に入れるよう推奨。彼女は陰でイオリの諸問題を解決し、イオリはなぜか快適な暮らしを送れるようになる。その後、辺境で三国の定例会議が開かれる。会議終了後、三ヒロインはイオリについて牽制し合う。特に問題なく終わるがシルヴィは焦る。
 翌日、シルヴィが来店するが様子が変。イオリはよくわからないが大吉は気づく。大吉は彼女に吊り橋効果の話をし、魔物討伐デートを提案。シルヴィは魔物の遠征討伐に来るよう頼み、イオリも良い食材が入手できそうだと了承する。
 遠征任務の日。討伐は無事に終了。イオリは宴の料理を作るが、モブ騎士に変装した義弟が密かに毒を入れる。別のモブ騎士がつまみ食いしようとした時、イオリは微かな異臭に気づき止める。料理人のイオリは鼻が利いて犯人を見抜く。シルヴィが捕らえ、義弟は監獄行き。実家の父母も失墜。伯爵家は王国が探した実母が当面は継ぐ。
 落ち着いたら辺境に来ると決まり、イオリはドカ食い料理を作る日々に戻る。