次の日の朝。
 
 窓から差し込んだ光で私は目が覚める。

 こんな朝早くに目が覚めるのは珍しなーと思いながら私は隣のベッドで寝ているリズの方を見ると幸せそうな顔をしていて安心する。

 その隣を見るとエリックが居てレズリタが......いない。

 どこにいるのかと私は周りをキョロキョロとしていると扉に人影が見えたのだった。
 
 「ふぁ~ラゼルおはよう」
 
 扉を開けたのは眠たそうな目をしているレズリタだった。

 私よりも5分前に目が覚めたみたいで眠たそうな顔を浮かべていた。
 
 「おはよう、レズリタ」
 
 私はレズリタに挨拶を済ませると、軽く準備をし、レズリタと1階に向かうのだった。
 
 1階は食堂となっており、朝食がとれるようになっていたので私達は席についた。
 
 朝は少し肌寒かったので私は朝ごはんのミルクを注文する。
 
 そして運ばれてきたミルクを私は喉に流し込む。

 椅子の背もたれによりかかってのんびりしているとレズリタが食べながら私に声をかけてきた。
 
 「ねぇラゼル……朝ごはん食べ終わったらさ、ちょっと話があるんだけどいいかな」
 
 「話……?まぁいいよ」
 
 こうして私達はご飯を食べ、外に出る。

 ちなみにリズとエリックは疲れているようだったのでまだ寝かせている。

 そうしてレズリタと歩きながら空を見てボーッとしていると、レズリタが話しかけてきた。
 
 「ねぇラゼル……」
 
 「何?レズリタ」
 
 私は空を見ながら答えると、レズリタは再度口を開いた。
 
 「えっと……その……な」
 
 「どうしたの?何かあったの?」
 
 そこで少し沈黙になったと思ったら言葉を口にしてくれた。
 
 「私と魔法で対決してほしいんだ……!」
 
 その言葉を聞いて私は不思議そうに問いかける。
 
 「どうして?」
 
 そうするとレズリタは更に言葉を発した。
 
 「私もっと魔法を……強くなりたいんだ……!」
 
 その言葉を聞いて私はなんとなく理由を理解することができた。

 真面目な顔をしてレズリタは言ってくるので、私は迷う事なく返答する。
 
 「いいよ」
 
 「ありがとうラゼル!」
 
 そう喜ぶレズリタを見て私は自然と笑みがこぼれる。

 「それじゃあ近くにある訓練所でやろ~」
 
 「わかった」
 
 そうして私たちは訓練所へと向かい歩いていくのであった。

 数十分ほど歩くと訓練所に着くことができ、受付を済ませ模擬戦を行う事にした。
 
 お互いある程度の距離を取り向き合い、顔を見合う。
 
 「準備は良い? ラゼル」
 
 「こっちはOKだよ、レズリタ」
 
 2人が準備できた事を確認すると審判役の女性が合図をする。
 
 「これよりラゼル対レズリタの魔法対決を行います」
 
 私とレズリタは魔力を解放し戦闘態勢に入るのだった。そして審判が口を再び開く。
 
 「始め!」