「リスタさん……その少女はまた襲ってくると思いますか……?」
 
 リズは不安になりながらもそう言葉にすると、リスタはいつもと同様に口を開く。
 
 「私はそう思って行動していくつもりだ」
 
 リスタのその強い言葉に私達は固唾が喉を通る感覚を覚える。

 こうして会話が終わろうとしていた時、騎士団がリスタに駆けつけてくるのが見て取れた。
 
 「リスタ騎士団長、そろそろ王都に戻りましょう」
 
 騎士団がそういうとリスタは頷き騎士団長らしい言葉を発した。
 
 「王都に帰還するぞ」
 
 すると周りにいた騎士、冒険者達は歓声を上げリスタ騎士団長に着いていく。

 こうして魔物の大襲撃事件は終わりを告げた。
 
 「はぁーやっと着いた!」
 
 レズリタが疲れた声をあげながら口を開いた。

 私達は馬車から降り、ようやく王都の中に入ることができ安心する。

 するとリズが口を開けた。
 
 「皆疲れたと思うし、宿屋で体を労ろう!」
 
 それを聞いて私含めた3人が頷く。

 そう、さすがに今日は色々ありすぎたので疲れた……。

 今はとりあえず体を休めるのが大切だ。
 
 そうして私達は宿屋に向かったのだった。
 
 「私はもう魔力が全然残ってないよ……」
 
 そう言ってレズリタがベッドにもたれ掛かるとすぐに目を閉じ寝始めてしまった。

 エリックも久しぶりに動いたため疲れたらしく、すぐ部屋に行き寝てしまった。

 そんな2人を見ていたリズはクスッと笑うと口を開いた。
 
 「ラゼル先にお風呂入っちゃっていいよ!」
 
 「ありがとう」
 
 そう言うとリズはバスタオルを取り出し渡してくれたのでお風呂場へと向かったのだった。
 
 お風呂から出た後は特に何もせずリズとご飯を食べ、私は先に部屋に向かう。
 
 「……なにこれ?」
 
 そうして私の目の前のベッドには抱き枕を抱きしめながら眠るレズリタとエリックの2人がいたのだった。
 
 2人とも無防備なまま眠っている。

 今日は頑張ったので無理もないだろう。

 私はその光景を見て頬が緩む。

 するとリズの声と足音がした。
 
 「どうしたの……あはっ」
 
 2人を見つけるとリズも笑い出してしまうのだった。
 
 「2人とも疲れちゃったんだね……、そーっと寝かせてあげようか」
 
 「そうだね」
 
 そうして私達は明日に備えて早々に寝るのであった。