「……千早、まだ帰ってなかったんだ?」

「うん…」


一瞬だけおれに視線をやって、すぐ逸らす瑠夏。

ずっと避けてたから、瑠夏もどうしていいのかわからないのかも。


「瑠夏、は、なんで残って…」

「歩梨が待っててって。
なのにアイツ先生に呼び出されて長いこと待たされてる」


じゃあ、まだ歩梨さんは告白してないんだよな?

まだ、間に合うんだよな。


「……あの、さ…!瑠夏…っ」

「……ん?」

「あの…っ」


なにか、なにか言わなきゃ。

瑠夏と、普通に話したい。

瑠夏、こっち見て。


「あの、さ、
ゲームセンターの…ゲーム、
サービス終了しちゃうんだって…」

「……へー、そうなんだ。
……寂しくなるな」


違う。こんなんじゃない。

言いたいことは、これじゃないだろ。


ずっと頭にいた言葉は、1つしかないだろ。