コミュニケーションが苦手なおれでも、松雪さんとはちょっと話しやすいかも。
「明日は大丈夫だと思うから、
ほ、他の人の都合がよければ、明日また誘ってください」
「うん、わかった!」
じゃあ、と松雪さんに手を振って教室を出る。
もし親睦会とかやるなら、二階堂と佐野も一緒の方がいいよな。
この後二階堂に会ったら、話してみようかな。
*
ゲームセンターに着いて、
ガヤガヤと騒がしい店内を迷うことなく奥へ進む。
向かった先では、二階堂が椅子に座ってスマホをいじっていた。
「よ、碓氷」
「……おう」
『早速』とカードを渡せと手を差し出してくる。
おれの仕事はただ二階堂にカードを渡すだけ。……って、これ最初から二階堂に預けておけばいいんじゃ…?
おれのそんな気持ちを察したのか、二階堂が
「音ゲー以外のシステム、俺全然知らんから。
教えてくれんと困る」
そう言うから、じゃあ仕方ないかって思った。