「もったいなすぎるだろ!!!」


あまりにも平然と言ってのけた二階堂に、思わずでかい声になってしまう。

まじでありえない。

二階堂ほどの腕があれば、衣装のコンプリートも容易そうなのに…!!


「なんで作らないんだ!?
大会の時なにも言われなかったのか!?」

「いやぁ、大会の時は公平を期すため
あっちが用意したもの使ってたから」


……まじか。

なんてもったいない。

おれは音ゲーの腕がないので、その分お金をかけてコレクションしてきたというのに。

……信じらんねぇ、この男。

毎日行くスーパーのポイントカードを作ってないくらい損してる!!


「ゲストモードでやってきた分をおれの記録にしてくれてたら…ッ!!」


今頃推しキャラのほしい衣装はコンプしてたかもしれないのに…!


「じゃあ、今度からそうすれば?」

「………はっ?」

「碓氷のアカウント?で俺がやれば良くね?」


おれと自分を交互に指さして言う二階堂。

……い、いや…いやいやいや。

いや、だってそれは


「い、いつも一緒に来ないと無理じゃんか」