「俺だってミスったとこ見られて恥ずいから。
一曲くらい我慢して見られてくんね?」
全然折れない二階堂。逆になんでそんなにおれがやるとこ見たいんだよ。帰ればいいのに。
「……一曲、だけ、だからな」
「やった」
おれが折れたら、二階堂は何故か嬉しそうに笑った。
見られながらゆっくり曲選んでたら
二階堂が「えっ?」とおれの画面を見て呟いた。
「なにこの衣装?
俺のやつと全然違うんだけど?」
「やってたらポイントが貯まるだろ?
それで交換できるんだよ」
「……ポイント?」
まじで言ってることがわからない、という顔をしてる。
「自分のアカウントみたいなのあるだろ?
始める前にカード読ませて…」
「カード?
そんなの使ってねーんだけど」
「は?」
「あー、最初にカードをかざしてくださいとか出てくるのってそれか」
ポン、と納得したように手を叩く二階堂。
え、二階堂もしかして
「いつもゲストモードでやってるのか…?」
「まぁカード持ってないってことは、そういうことか」