他のクラスの美化委員がお世話をすることもあったから、彼を見ない数日はとても長く感じられた。



頬杖を付いてまた彼を眺める。



今日も同じ流れ。



花に水をしっかりとあげた後に、一つ一つの花に向かって笑いかける。



ピュアって感じの彼は、やっぱり新鮮さがある。



「あ、待ってっ……」



花の水やりを終えた彼が、急いで校舎内に戻っていくのが見えた。



今日は少し早かったな。



もう少しだけ、彼の表情を見ていたかった。



だって今日は、矢野くんの教室で矢野くんを眺めていたんだもん。