「ママ、もう一回読んで!」
「もう〜、仕方ないなぁ。あと1回だけだよ」
お母さんは呆れた顔をしながらもくすくすと笑っていて、絵本のページをもう一度めくってくれた。
「夏芽は本当にシンデレラが好きだね」
「だってずっといじめられていた女の子がお姫様になって王子様と幸せになるんだよ。あ〜、私もお姫様になって王子様と幸せになりたいなぁ」
「なれるよ、夏芽ならきっと……あっ、そうだいいこと教えてあげる」
「いいこと?」
「夏芽が王子様と永遠に結ばれるジンクスよ」
「早く教えて!」
お母さんは一旦絵本を閉じて更に私に近づいた。まるで2人だけの秘密ごとのように、お母さんは絵本を読んでいた時よりも小さい声でそのジンクスを教えてくれた。
「利き手同士で手を繋ぐとその2人の男女は永遠に結ばれるの」
「素敵なジンクスだね」
「でもこれはあくまでもジンクスだからね。夏芽が本当に好きになった人と結ばれたらそれが一番だよ」
あったかいお母さんの声と言葉は私の耳の中でしばらくこだました。
「もう〜、仕方ないなぁ。あと1回だけだよ」
お母さんは呆れた顔をしながらもくすくすと笑っていて、絵本のページをもう一度めくってくれた。
「夏芽は本当にシンデレラが好きだね」
「だってずっといじめられていた女の子がお姫様になって王子様と幸せになるんだよ。あ〜、私もお姫様になって王子様と幸せになりたいなぁ」
「なれるよ、夏芽ならきっと……あっ、そうだいいこと教えてあげる」
「いいこと?」
「夏芽が王子様と永遠に結ばれるジンクスよ」
「早く教えて!」
お母さんは一旦絵本を閉じて更に私に近づいた。まるで2人だけの秘密ごとのように、お母さんは絵本を読んでいた時よりも小さい声でそのジンクスを教えてくれた。
「利き手同士で手を繋ぐとその2人の男女は永遠に結ばれるの」
「素敵なジンクスだね」
「でもこれはあくまでもジンクスだからね。夏芽が本当に好きになった人と結ばれたらそれが一番だよ」
あったかいお母さんの声と言葉は私の耳の中でしばらくこだました。