もふもふカフェの成功と拡大に伴い、ローゼンたちは新たな挑戦に直面することとなった。カフェの拡張工事が始まり、より多くの動物や客を受け入れられるよう準備を進めていく。この過程で、彼らは町の他の商店主たちと協力関係を築き、ウィローブルック全体の発展に貢献していった。

グスタフとの関係も、徐々に改善されていった。ある日、グスタフの孫娘がカフェを訪れ、動物たちと触れ合ううちに笑顔を取り戻した。実は彼女は長い間引きこもりがちで、グスタフは心配していたのだ。孫娘の変化を目の当たりにしたグスタフは、カフェの価値を再認識し、ローゼンたちに対する態度を軟化させていった。

カフェの評判は王国中に広まり、ついには王族の耳にも入った。王女が視察に訪れることになり、町中が大騒ぎとなった。この機会に、ローゼンたちは「人と動物の共生」をテーマにしたフェスティバルを企画。町全体を巻き込んだ大イベントとなった。

フェスティバル当日、予想を上回る人々が訪れ、町は活気に満ちあふれた。しかし、その混雑の中で、迷子になった子供が森に迷い込むトラブルが発生。ローゼンたちは、動物たちの力を借りて子供の救出に向かった。スノウの聴覚、フラッフィの飛行能力、ウールの温かな毛、ラカの虹色の羽による光の誘導など、それぞれの特殊能力が発揮され、無事に子供を救出することに成功した。

この出来事により、動物たちの存在意義が町の人々に強く印象づけられ、完全に受け入れられるようになった。グスタフも、公の場でローゼンたちの功績を称え、全面的な支援を約束した。

フェスティバルの成功と共に、王女はこの取り組みに感銘を受け、「人と動物の共生モデル」として、ウィローブルックを全国に発信していく決定を下した。

エピローグでは、カフェを訪れた貴族の息子が、ローゼンと同じ「動物と会話できる」スキルを持っていることが判明した。ローゼンは彼に、このスキルの価値と可能性を語り、新たな仲間として迎え入れた。

物語は、拡大したもふもふカフェのテラスで、ローゼン、リリア、シルヴィア、レオ、そして動物たちが集まり、夕焼けを眺めながら未来を語り合うシーンで締めくくられる。ローゼンの「無用のスキル」が、多くの人々と動物たちの幸せを作り出し、町全体を変えていったという物語は、夢を諦めないことの大切さを教えてくれるものとなった。