夢を見た……。仲間たちと過ごした輝かしい青春の日々が、目覚めた今も残っている。

 ゆっくりと起き上がると目頭に溜まっていた涙が一筋伝う。浅い呼吸が規則的に宙へと刻む。それが無性に孤独を感じさせる。
 目を瞑ると鮮烈に思い出す、背けたくなるほどの眩い光を放つ青春のグレア。瞑った目から再び涙が零れた。
 明後日の選考会がプレッシャーを掛けているのか、得意のバランスが上手く取れていない。



 カーテンを静かに揺らすと不快グレアが隙間から照らす。手をかざしてそれを遮る。

 選考会で再びあの輝きを取り戻す。手の平を透過するほどの光をグッと掴んで決意した。