孤児院の子供達を外へ遊ばせている最中、大人組で集まって今後の方針を確認する。
俺とマリヴェラ、そして子供達筆頭であるアルヴァン、フィロメーナ、テトラの5人で話し合う。
孤児院の中で最も大きな食堂でホワイトボードに文字を書いて作戦会議を始める。
「第一計画ってことは次の第二計画があるんだな?」
「うん、そうだよ」
アルヴァンは頷く。
魔王国の建国、マリヴェラの魔王就任。全て第一計画の間に行われたことだ。
第二計画の中にいったいどれだけのことが含まれているのやら。
「今一度確認しておくよ。魔王国エストランデの魔王をママ。総司令がパパ。そして魔王の使徒として僕とフィロとテトラ。同い年のメリシュやエクセリーゼも準備をさせている」
あの2人もやはりこの計画に加わっているのだな。
未だ姿を見せないということは何かの準備をしているということか。
「第二計画の大目的は七英雄の1人覇王イガルシュヴァラ・オシロスの討伐だ」
覇王イガルシュヴァラ。
英雄王アレリウスがリーダーだった勇者パーティの1人。
思い出すだけで頬の傷が痛んでくる。
「で、でも……次の標的って七英雄が変わらねばって条件付きだったのでしょう? いいのかしら」
マリヴェラは思い出したように声を出す。
エリオスの戦いの時、魔王としてマリヴェラはそんな声明を出していた。
「少なくともイガルシュヴァラはそんなことで破壊を止めるような男じゃない。俺がそれを良く知っている」
「パパの言うとおりだね。覇王は戦争を好んでいる。むしろ積極的に魔王国を挑発することになると思うよ」
「アルヴァン、次はどうする。前みたいに城を一気に攻め込むのか?」
「残念だけどあんなができるのは格下のエリオスだからだ。覇王はそうもいかない」
「え、そうなの? フィロとテトラがいれば千人力だと思ってたけど」
実際にフィロとテトラは一騎当千の実力を持っている。
この2人に勝てる人間はそう……いないだろう。
「だけど大規模戦闘ではあればそううまくはいかない。僕が指揮官だったらフィロは燃費が悪いから持久戦をしかけるな」
「うっ、お腹ぺこぺこは嫌です……」
フィロはカロリー消費が重いのか昔から腹が減るのが早い傾向にある。
空腹だと力が出ないってよく言うからフィロを敵と仮定するならそういった対策が効果的だろう。
「テトラを封じ込めるとして……マリヴェラだったらどうする?」
「そうねぇ……。百人ぐらいで特攻させようかしら」
「ふふん、そんなじゃ止まらないし」
「そんで手足を縛って気絶するまでくすぐる」
「なんておぞましい作戦を考えるの!?」
テトラは両腋を締めて震え出した。
「さすがママ! 僕はそこは考えてなかったよ。ふむ、いいかもしれないな」
「よくないよ! そんなの絶対ダメ!」
「まだ子供にあのお仕置きしてるんですね……」
「フィロも久しぶりに味わってみる? テトラはすんごく喜んでくれたのよ」
「いいです! テトラほどじゃないけどくすぐったいのダメな方なんで!」
最強の冒険者のフィロもマリヴェラの手技には適わない。
マリヴェラは楽しんで女の子をくすぐってるからな。男への鉄拳制裁も楽しんでいるに違いない。
「ロード、何か変なこと考えてない?」
「ないです」
何か脱線してきたので元に戻すとしよう。
「イガルシュヴァラが治める国、覇王国オシロスと国家間の戦いとなるわけだな。だが魔王国は孤児院の関係者を含めても10人に満たない。相手は数万を超える軍隊を持つ。どうするつもりだ」
「それは追って話すとするよ。まずパパにはやってもらうことがある」
アルヴァンがにやりとし、なんだか嫌な予感がするが……乗せられるしかないんだろうな。
俺とマリヴェラ、そして子供達筆頭であるアルヴァン、フィロメーナ、テトラの5人で話し合う。
孤児院の中で最も大きな食堂でホワイトボードに文字を書いて作戦会議を始める。
「第一計画ってことは次の第二計画があるんだな?」
「うん、そうだよ」
アルヴァンは頷く。
魔王国の建国、マリヴェラの魔王就任。全て第一計画の間に行われたことだ。
第二計画の中にいったいどれだけのことが含まれているのやら。
「今一度確認しておくよ。魔王国エストランデの魔王をママ。総司令がパパ。そして魔王の使徒として僕とフィロとテトラ。同い年のメリシュやエクセリーゼも準備をさせている」
あの2人もやはりこの計画に加わっているのだな。
未だ姿を見せないということは何かの準備をしているということか。
「第二計画の大目的は七英雄の1人覇王イガルシュヴァラ・オシロスの討伐だ」
覇王イガルシュヴァラ。
英雄王アレリウスがリーダーだった勇者パーティの1人。
思い出すだけで頬の傷が痛んでくる。
「で、でも……次の標的って七英雄が変わらねばって条件付きだったのでしょう? いいのかしら」
マリヴェラは思い出したように声を出す。
エリオスの戦いの時、魔王としてマリヴェラはそんな声明を出していた。
「少なくともイガルシュヴァラはそんなことで破壊を止めるような男じゃない。俺がそれを良く知っている」
「パパの言うとおりだね。覇王は戦争を好んでいる。むしろ積極的に魔王国を挑発することになると思うよ」
「アルヴァン、次はどうする。前みたいに城を一気に攻め込むのか?」
「残念だけどあんなができるのは格下のエリオスだからだ。覇王はそうもいかない」
「え、そうなの? フィロとテトラがいれば千人力だと思ってたけど」
実際にフィロとテトラは一騎当千の実力を持っている。
この2人に勝てる人間はそう……いないだろう。
「だけど大規模戦闘ではあればそううまくはいかない。僕が指揮官だったらフィロは燃費が悪いから持久戦をしかけるな」
「うっ、お腹ぺこぺこは嫌です……」
フィロはカロリー消費が重いのか昔から腹が減るのが早い傾向にある。
空腹だと力が出ないってよく言うからフィロを敵と仮定するならそういった対策が効果的だろう。
「テトラを封じ込めるとして……マリヴェラだったらどうする?」
「そうねぇ……。百人ぐらいで特攻させようかしら」
「ふふん、そんなじゃ止まらないし」
「そんで手足を縛って気絶するまでくすぐる」
「なんておぞましい作戦を考えるの!?」
テトラは両腋を締めて震え出した。
「さすがママ! 僕はそこは考えてなかったよ。ふむ、いいかもしれないな」
「よくないよ! そんなの絶対ダメ!」
「まだ子供にあのお仕置きしてるんですね……」
「フィロも久しぶりに味わってみる? テトラはすんごく喜んでくれたのよ」
「いいです! テトラほどじゃないけどくすぐったいのダメな方なんで!」
最強の冒険者のフィロもマリヴェラの手技には適わない。
マリヴェラは楽しんで女の子をくすぐってるからな。男への鉄拳制裁も楽しんでいるに違いない。
「ロード、何か変なこと考えてない?」
「ないです」
何か脱線してきたので元に戻すとしよう。
「イガルシュヴァラが治める国、覇王国オシロスと国家間の戦いとなるわけだな。だが魔王国は孤児院の関係者を含めても10人に満たない。相手は数万を超える軍隊を持つ。どうするつもりだ」
「それは追って話すとするよ。まずパパにはやってもらうことがある」
アルヴァンがにやりとし、なんだか嫌な予感がするが……乗せられるしかないんだろうな。