カタカタカタ。
キーボードを叩く音が響く。時刻は深夜二時。
オレが調べているのは村上家のこと。否、厳密には村上時雨についてだった。
(あの家は魂を読み取るとこを得意としている家系ではなかった。それに、あの少年から一瞬だけ感じた憑き物の気配、、、胸騒ぎがする)
悪いことが起こらなければ良いのだが、、、。
『兄さま』
「ん?」
『もし、私に何か危険が迫った時、兄さまならどうする?』
「傷付けた奴を殺す」
『ぼ、暴力はダメ!』
(あぁ、、、可愛い)
 オレだけ見てくれないかな?そんなことを言ったら真央が困るから言わないけど、、、。
『兄さま、そろそろ寝〜よ』
「う、、、」
あまりの可愛さに机をドンッと叩く。眠たそうな声は反則だろ、、、。理性よ、まだ耐えてくれ。
『兄さま?どうしたの?』
「大丈夫、少し虫がいたからな」
『そっか〜』
うん。今日の真央も天使級の可愛さだったな。