伝わった。私たち人間の思いが時を超えて、彼らに伝わりました…!

止まっていた時は一歩前に踏み出した。

私がここにいる間、たくさんのあやかし達にも人間のことをもっと伝えたい。苦しんでいるあやかしの心が少しでも軽くなるように力になりたい。


「橙花、北条家は君を全力で護る。やりたい事があるなら、できる限り力を貸そう」


私は姿勢を正して深く頭を下げた。北条家の人たちに迷惑はかけられない。私は自分の力であやかしに人間のことを伝えていく。

もし、あの声の主も同じように辛い思いをしているなら私が助けてあげたい。闇から感じたものは悲しみや恨みなどの感情。

暗闇を光で照らす。光のあやかしがしてくれたように私がその光になりたい…!


決意を胸に、私はこの世界で新たなスタートを切った。