白龍の後継者

北条家の当主から直々に屋敷で暮らすことを許された。一時はどうなるか不安だったけど、ようやく心を落ち着かせることが出来た。


「部屋はあのまま菖の隣でよいな?」

「はい」

「そうだ。北条家について少し話しておこう。この北条家を歴史を。…大昔、あやかしと人間は同じ世界で暮らしていた」

「え…?」


それって、私が両親から聞いていた龍神様の話と似ている。


当主は驚いた私に気にせず話を続ける。


ーーあやかしと人間。種族も寿命も全く異なる生き物が互いの村を良くするために手と手を取り合い、仲良く暮らしていた。

村はどんどん発展していった。水を利用した水車のおかげで畑は豊かになる。

水車を利用した技術は他の村からも評判でおかげでお金に困ることなく暮らしを続けることが出来た。

これもあやかしと人間が力を合わせたから成り立ったことだ。その中心にいたあやかしは北条の名を名乗っていた。

今の北条家のいわばご先祖さまだ。


あやかしには人間にはない異能がある。異能はそれぞれあやかしによって違う。


北条家はその中でも特別で、傷や病を癒す力がある。他にも能力は多彩で他のあやかしからも一目置いている。


平穏な日々が続くある日のことだった。一人のあやかしが突然、天を暗闇に染め、水を黒く汚した。