白龍の後継者

「菖、これは…!」

「あぁ、間違いない。あやかしの気配だ…!それもかなり強力な力を感じる」


あやかし?


2人の会話が微かに聞こえる。痛みで聴覚すら正常では無いので上手く聞き取れないが、何度もきいたその単語だけが耳に入ってきた。


「なんだこの忌々しい気配は!?おい、人間の娘。何があった!?」

「瑞紀、今は敵に集中だ!橙花、俺から離れるな」


二人が警戒を強める。いつでも異能を使えるように瑞紀さんが構える。


「しかし何だ?この重い空気は?」

「負の感情が集まっているんだ。油断するな。来るぞ!!


菖さんが声を上げたのと同時に、どこからかガラスのようなものが私たち目掛けて飛んできた!

瑞紀さんが異能でそれらを落とし、菖さんは私を庇いながら距離を取って部屋から脱出しようとした。


「襖が開かない!?ちっ、異能か」

「どうする?早く解決策を考えないと、身体だけではなく、心まで支配されてしまうぞ!?」

「どうにかして異能の発生源を突き止める!瑞紀、援護を頼む!はぁっ!!」


右手をかかげて異能発動させた。菖さんの周囲には光が集まり始めている。


「はぁーーっ!!」


集まった光はより強い力が集中している部分に放たれた。しかし、それはあっという間にちりぢりになる。


「何ぃ!?」